ユーザー車検体験記
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1 はじめに
今の車を買ってから、03年2月で9年目。職場にユーザー車検に詳しい人がいて、その人に教えてもらって、3年目の初回車検を自分で通してから、今回で4回目になる。
従って、今の車の車検は新車で購入して以来、すべて自分で通している。
さすがに、4回目ともなると細部まで熟知しているので、何の不安もなく前回同様何のトラブルもなく通すことができた。
私の車
94年2月登録の マツダ プロシードマービー 2.6L 走行距離 約8万キロ
※マイナーな車なので、知らない人が多いと思うが、全長4.95mのパートタイム4WD車で、ガソリンエンジン。最低地上高が高いので、車体の下に楽々ともぐれるので気に入っている。

2 事前準備
平日は仕事でなかなか整備ができないので、1月下旬から土日をかけて整備を少しずつ始める。
1月下旬…不凍液の交換、前輪ディスクパッドの確認。
2月上旬…後輪ブレーキシューの確認。
(シューのダウンスプリングカップが破損して、スプリングがドラムの中に落下していた、応急処置をして、マツダで修理してもらう。)
スパークプラグの交換(前回から約40,000Km)
西三河検査場にユーザー車検の予約。(仕事の都合で2/18 8:50〜10:15の1ラウンドに予約)
2/15(土)…ブレーキオイルの交換(妻と子にブレーキを踏んでもらって交換)、エンジンルームの清掃。
エアーフィルターの清掃。ワイパーブレードの交換。
エンジンオイル、オイルフィルター交換。
2/16(日)…ボディー洗車。下回りの洗浄。バッテリー液・ウォッシャー液補充。
3 当日 2/18(火)
9:00に到着し、まず、西三河検査場の隣にある、テスター屋で事前に調整してもらう。何の問題もなく、すべてOK。
以前より、とっても親切になった気がする。
検査場へ移動し、証紙の購入と用紙の記入。受付を済ませてコースに並ぶ。コースはどれでもよいと言われたので、一括検査ができる2コースに並ぶ。このコースは、前回の車検時から導入された機器で、排ガス検査、下回り検査以外は、スピードメーター・光軸・ブレーキが車から降りることなくできるコースである。
実際の検査
(1)外観検査
検査コースの手前で、検査官の目視による検査
ボンネットを開けて、エンジンに刻印してある形式の確認。次に、ボディーに刻印してある車体番号の確認。
↓
ライト類の確認。ヘッド、スモール、ウインカー、ブレーキ、バック、フォグとすべてのライト・灯火の確認。
↓
ホーンを鳴らせて音がするかの確認
↓
ウォッシャー液を出して、ワイパーの拭き取り状態の確認
※シートの数や、シートベルト、発煙筒等は検査官が車内を覗いてさりげなく確認しているようで、わざわざ出して見せろとは言われない。
(2)自動機器による検査
いよいよコースに入っての検査
最初は排ガス検査、車から降りてブローブをマフラーに突っ込んでしばらく待つ。
表示板に○印が点いたら記録用紙を機械に差し込んで、合格マークを打刻して乗車。
前の自動車の検査が終わると、表示板に緑で「前進」と出るので、白線にタイヤを合わせて前進。
↓
サイドスリップ(ただ、通り過ぎるだけ)
↓
前輪を指定の位置で止める。(前輪と後輪の間隔は機械が自動的に測り調整してくれる。)
↓
後は表示版の指示どおりにやっていく
最初はスピードメーター、40kmになったらライトをパッシングする。
↓
フットブレーキ(前後輪一度に検査するので、ブレーキを踏めばよい)
↓
サイドブレーキ
↓
光軸検査(乗車したまま、ハイビームで点灯する)
↓
表示板のすべてに○が点いたら、合格マークを打刻して前進。
(3)下回り検査
下に穴が空いたピットの上に停車。前輪を指定位置に止める。
↓
エンジンを切り、サイドブレーキを引き、ハンドルから手を離す(指示が表示板に出る)
↓
車を揺らしたり、ハンドルの遊びを検査
↓
検査官がハンマーで叩いて検査(TVモニターで下の様子は運転席から見える。)
↓
「よし」と言われたら、合格マークを打刻して前進。
少し離れた場所にある総合ボックスの駐車場へ移動する。
(3)総合判定
書類をすべて提出し、不備がなければ最終確認印がもらえる。
(4)後は、書類を窓口へ提出し、車検証とシールを受け取る。
いつもより空いていたものの、検査が終了して新しい車検証とシールを受け取ったのは10:10頃であった。
前回までと何の変わりもなかったが、あえて言えば、最初の外観検査と下回り検査が以前より丁寧になった気がした。(時間をかけてゆっくり見ている)
4 費用
法定費用はどこでも同じ(重量税50,400円、自賠責保険27,630円)
検査費用…1,500円
テスター屋…4,400円
ブレーキクリーナー…398円(エンジンルーム洗浄用)
洗車用の水?円(自宅の水道なので、よく分からない)
その他交換部品は、かかった実費。
ただし、安売り店で買って自分で交換するので、自分では安いと思っている。
(例)ブレーキオイル…780円、トヨタ純正LLC…890円×2缶、ワイパーブレード398円×2
ウォーシャー液(撥水タイプ)1L…298円、バッテリー補充液1L…158円、NGKプラグ4本…2,600円
※スパークプラグは取り寄せだったので、あまり安くなかった。
例外としてユーザー車検だと高くつくもの
それは、自分で直せない不具合を、業者に修理してもらった場合の修理代(工賃または技術料と言われるもの)。
車検(点検)と同時だと修理代が割り引かれますが、特定の修理のみを依頼すると、めいっぱい工賃が請求されます。
今回も、後ろブレーキのダウンスプリングカップの交換一カ所のみで4,000円もしました。部品代は1個130円です。
本当は、部品だけ買って、自分で直そうと思っていたのですが、最初に部品を頼んだ修理工場が倒産して店を閉めることになり、時間的余裕がなくなって急遽ディーラーに頼むしかなくなり、部品のみではなく修理込みで依頼することになってしまいました。
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ユーザー車検にチャレンジしてみたい人へ
ただ費用を安くしたいというだけの人は、残念ながらやめた方がいいでしょう。
同様に、自分の車のエンジンオイルやフィルターの交換をいつやったかが不明なぐらい、車に無頓着な人もやめた方がいいでしょう。最近は低価格の車検も増えてきたので、そちらをお薦めします。
私の場合
費用を安くしたかったのがそもそもの動機ですが、最近は低価格の車検も増え、実質の節約は6,000円程度です。
それでもユーザー車検にこだわるのは、
・元来機械が好きなので、いろいろと触ったり、修理したりするのが楽しいこと。
・毎日乗っているので、車の様々な不具合や異音から車の状態を判断した方が、年に一回程度の点検よりも、 よほど信頼がおけること。
・消耗品や交換部品は、自分で管理して、交換したい時に交換したいこと。(業者の中には、あと1年は大丈夫 な部品を、2年間はもたないからと交換してしまうこともある。まあ、次回車検まで何もせず乗りっぱなしのユー ザーには一理あるが、もったいない気がする)
という理由からです。
1 車検で調べられる内容
外観検査(検査員による目視検査)
・エンジンに刻印してある原動機の形式
・車体番号
・ヘッドライト+すべての灯火類(室内灯、メーター類の照明を除く)、ホーン
・ウォッシャー液を出して、ワイパーの拭き取り具合
その他車外から何気なく確認しているが、ないと通らないもの
定員分のシート+シートベルト、ホーンボタンのトランペットのマーク、マニュアルシフトレバーのギアの図、
排気温の警告ランプが点灯した時の対応の説明文、発煙筒または赤の懐中電灯、
検査機器による自動検査
・排ガス
・サイドスリップ
・ブレーキ(前、後、サイド)
・光軸
・スピードメーター
下回り検査(検査員による目視検査)
・下回り+車体を揺らしたり、ハンドルの遊び
モニターで下の検査員の検査の様子がわかります。
ハンマーで叩いて音をチェックしている。
マフラーの穴あき(錆びていて、ドライバーでつついて、穴があく程度だとダメ)、ゴムブーツ等の損傷、亀裂、オイル類の漏れは致命傷。
総合判定
・書類のみの判定
目視検査員、検査機器のOK印が押してあるか、他の書類は揃っているか等の確認
2 車検証の発行
総合判定でのOKの印を押してもらった書類を、事務所(受付と同じ)へ持っていくと、2〜3分で、プリントアウトされた車検証とシールがもらえる。
6年前に、最初に自分で通した時には、あまりのあっけなさに拍子抜けしたような感覚を味わいました。
3 注意
車の点検・整備を確実にやることは当たり前ですが、下回りの洗浄をしっかりとやることを忘れずに。泥やゴミが付着したままの状態だと、点検項目の確認ができないという理由で不合格になる場合もあります。
ボディーの洗車・ワックスがけよりも、下回りの洗浄を重視した方がよいでしょう。
また、ホイールキャップや、ルーフキャリアを外しておくことも忘れずに。
検査コースは事前に下見するか、下見の時間がない時は、せめて前の人がどのようにやっているか観察して、もたつかないようにしましょう。
検査場にはベテランの業者の方がたくさん来ています。くれぐれも迷惑をかけないようにしましょう。
検査に×がついたのに、打刻もせず後の人に迷惑をかけた人や、
堂々とルーフキャリアを付けたまま列に並んで、検査官とのやり取りで時間を費やし、後に並ぶ人に迷惑をかけた人を見たことがあります。
※残念ながら、愛車「プロシード マービー」は2003/8致命的な故障により、廃車になってしまいました。
2003/9より、私の愛車はホンダ「モビリオスパイク」になりました。